ウォーキングミーティングの実際のやり方 — 30分で終わらせる設計
「ウォーキングミーティング、うちでもやってみたい。でも実際、何人で・何分・どの道を歩けばいいのか分からない」。導入を考えている方から、こういう質問をよくいただきます。
私は歩きながら話す1対1のコーチングを提供していて、「歩く打ち合わせ」を日常的に回しています。この記事では、人数・時間・道・議事録・雨の日まで、実際にやるための設計をまとめます。
この記事でわかること
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ウォーキングミーティングは、何に効いて何に効かないのか
ウォーキングミーティング(散歩ミーティングとも呼ばれます)は、座って向かい合う代わりに、並んで歩きながら行う打ち合わせです。23の研究・1,036名分をまとめて検証した2026年5月の論文では、歩くことはアイデアを広げるタイプの思考を大きく押し上げる一方、ひとつの答えに絞り込むタイプの思考には効果が確認されませんでした。屋外でも屋内でも、効果に差はなかったそうです。
正直に添えると、この論文は「肯定的な結果の多くが特定の研究チームに由来するため、追試が必要だ」とも述べています。それでも、日本の研究者からも「正解のない問いに自由にアイデアを出す発散的思考と相性がいい」という見解が出ています。
歩きながらやっていい議題、いけない議題
実務に落とすと、歩くかどうかは、場所の好みではなく議題で決めるということになります。
歩きながらやると捗る議題です。
新しい企画・事業のアイデア出し
課題や違和感の洗い出し
プロジェクトの振り返り
キャリアや今後の相談ごとの、結論を出さない段階
まだ固まっていない構想の壁打ち
逆に、歩きながらやってはいけない議題です。
予算・見積もりなど、数字を詰める話
契約条件の確認や交渉
評価面談、人事異動や処遇の通知
資料や画面を見ながらでないと進まない議論
後者に共通するのは、正確さと記録、そして相手が受け止める時間が要ることです。特に評価や人事の話は、歩きながらの気軽さがかえって不誠実に映ります。歩く会議への信頼は、「歩かない議題」をきちんと分けることで生まれます。使い分けの背景は「歩きながら考えると、なぜ答えが出るのか」に書きました。

人数は2人が基本、時間は30分から60分
基本は2人です。 歩道で自然に並べるのは2人まで。3人になると誰かが半歩後ろになり、「聞こえない」「会話に入れない」が起きます。ただし人数の上限を決める必要はありません。3人以上のときは2人ずつに分かれて歩き、戻ってから共有すれば、誰も会話から外れません。
時間は30分から60分。 議題をひとつに絞れば30分でも十分に深まりますし、少し物足りないくらいで終えるほうが「またやろう」につながります。長めに取るなら、途中で立ち止まる時間を見込んでおくと楽です。
30分ならゆっくり歩いて2km前後。速さの目安は「息が上がらず、普通の声量で届く」ことです。考えることが目的なので、運動にしないでください。
どの道を歩くか — コース設計の3つの条件
コースは毎回考えるものではなく、行きつけの1本を決めておくものです。条件は3つあります。
周回コースであること。 出発点に戻る設計なら時間が読めて、そのまま職場に戻れます
信号と車が少ないこと。 信号待ちのたびに話は途切れ、車道沿いでは声が消えます。公園、川沿い、境内あたりが定番です
知っている道であること。 道選びに頭を使うと、考えごとに使える分が減ります
慣れてきたら、折り返し点を議題の切り替えに使えます。「あの角までは広げる。曲がったら、今日決めることをひとつだけ決める」。道が進行表の代わりになってくれます。
議事録はどうするのか
歩きながらメモは取れません。取ろうとすると立ち止まりが増えて、歩く意味が薄れます。私が実際にやっている形はこうです。
残したい言葉が出たら、立ち止まってスマホの音声メモに吹き込むか、メモアプリに一行だけ書く(相手にも一言断ります)
歩き終わったら、その場で5分、「決まったこと」と「次にやること」だけを箇条書きにして相手と読み合わせる
この最後の5分が、議事録の本体です。全部を録音するなら、必ず相手の了解を。録られていると分かった瞬間、「整理される前の言葉」が出なくなります。
実務のコツはLifehacker Japan「ウォーキング・ミーティングのコツ」も参考になります。

初めての相手はどう誘うか。雨の日はどうするか
初めての相手には、目的・時間・服装を先に伝えるのが親切です。「次回の企画のアイデア出し、30分だけ歩きながらやりませんか。歩きやすい靴で来てください」。何をするか分からない誘いは、それだけで断られます。
雨の日は、無理をせず会議室かオンラインに切り替えます。ただ、オンラインでも、イヤホンで通話をつないでそれぞれが自分の場所を歩く形は可能です。私のコーチングでもこの形をよく使っています。炎天下や真冬も同じです。「今日はやらない」判断を軽くしておくことが、長く続けるコツです。
まとめ
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私はこの「歩きながら話す」を、1対1のコーチングとして提供しています。職場に持ち込む前に、まず自分が「歩きながら話を聞いてもらう側」を体験してみたい方は、一度試してみてください。
追伸:ここまで設計の話を並べましたが、いちばん大事な持ち物は歩きやすい靴です。靴が合っていないと、人は考えごとどころやないんです。
この記事を書いた人: 桜井夏輝(おさんぽコーチング創案者)。企業や教育機関向けの研修に年間200回以上登壇しながら、歩きながら話す1対1のコーチングを提供しています。プロフィールはこちら
<!-- meta 狙いキーワード: ウォーキングミーティング やり方/ウォーキングミーティング 効果/散歩ミーティング 検索意図: 導入してみたいが、人数・時間・道・議事録・雨天・服装といった手順が分からない 抜粋(80字以内・一覧に出る): 何人で・何分・どの道を歩き、議事録はどうするか。歩く打ち合わせを日常的に回している実務の粒度で、30分で終わらせる設計をまとめました。 サムネのメインコピー(12〜18字): 歩く会議は30分で設計する サムネのサブラベル(10字前後): 歩く会議の手順書 罫線色: fukamidori ヒーロー画像に欲しい絵: 並木道か川沿いを並んで歩く二人の後ろ姿(スーツすぎない服装・自然光・横長) 本文画像1に欲しい絵: 分かれ道、または議題を書き出したノートの手元(「議題で決める」の想起) 本文画像2に欲しい絵: 歩き終わってベンチでスマホにメモを打つ手元 内部リンク候補(未公開記事): 第2弾の1on1・セルフコーチング系記事が公開されたら「歩きながらやっていい議題」の節から相互リンク。公開済みの04「1on1で部下が本音を話してくれないとき」は公開URLが共通仕様第8節に未掲載のため未リンク(URL判明後に追加推奨) -->



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